「淋病かもしれない!?」
淋病(りんびょう)は、淋菌(りんきん)へ感染が起こる性感染症の一種です。淋菌は男性には尿道炎、女性には子宮頸管炎などを引き起こします。
「淋菌性尿道炎」「淋菌性子宮頚管炎」「咽頭淋病」について、知っておくべきことをわかりやすくまとめました。
2分ほどで読めますので、是非ご一読ください。
淋病は、クラミジアと同様に比較的頻度の高い性感染症です。
淋菌という細菌に感染することで発症する疾患で、喉や性器の粘膜を介して感染します。
淋菌自体は環境変化に弱いため、粘膜から離れると感染力は弱まることから粘膜の接触以外で感染することは稀です。
男性であれば尿道に感染することが多く、女性は男性よりも尿道が短いことから子宮頚管に感染することが多くなっています。
淋菌に感染すると男性は痛みなどの強い症状が現れることもありますが、女性は自覚症状がないことも多いです。
淋菌が尿道の粘膜に感染して引き起こされます。
1回の性的接触で30%前後の確率で感染します。 粘膜から離れると数時間で感染性がなくなりますが、性的接触以外にも手指やタオルからの感染も報告されています。
2日から7日前後の潜伏期間があります。
排尿時の尿道内の違和感・痛み、尿道からの白色や黄色の粘液性の膿・分泌物などの症状があります。
なお、淋菌性尿道炎の場合でも、必ずしも痛みや膿が出るとは限りません。
尿道に感染している状態を放っておくと精巣上体に感染が広がる可能性があります。
精巣上体にまで感染が広がれば、炎症によって強い痛みが生じることもあります。
一般的には、クラミジアよりも症状がはっきりと現れ、排尿時の痛みが強く、膿、分泌物も多量な傾向にあります。
また、潜伏期間もクラミジアよりも短いことから、症状が出るまでの時間が比較的短いことが淋菌性尿道炎の特徴です。
クラミジアのページはこちら尿検査をおこないます。
当院では、検査結果はネットで確認することができます。検査結果を知るために、来院する必要がありません。
通常、淋菌性尿道炎が疑われる症状があれば、淋菌だけでなく、クラミジアと同時に検査します。
保険適用であれば、自己負担は3割になるため、2400円前後になります。
3000円(税込)になります。
抗生物質を注射、点滴します。
淋病は抗生物質で治療を行います。
最近では菌の耐性が高まっていることから薬が効かないような場合もあります。
そのため、治療を行って改善しているかどうか再検査で確認することが大切です。
保険適応であれば、自己負担は3割になるため、点滴もしくは注射であれば、2000円前後になります。
飲み薬を処方された場合、調剤薬局にて1000円前後になります。
抗生物質の注射、点滴は、1回で9000円(税込)になります。
放置しておくと、こう丸や前立腺まで炎症が波及して、高熱が出る精巣上体炎や前立腺炎なども併発することもあります。
コンドームを使用することが大切です。
淋菌が子宮頚管の粘膜に感染することにより引き起こされます。
自覚症状がない場合が多いのですが、おりものが増える、不正出血などの症状があります。
男性の淋菌性尿道炎と異なり、淋菌性子宮頸管炎は症状があまりないことが多いです。
治療せず、症状が進行すると子宮内膜炎、卵管炎などの病気となり、発熱や下腹部痛などの症状も出てくることもあります。
性的接触による粘膜の直接接触が感染経路になります。
2日から7日前後の潜伏期間があります。
子宮の入り口の粘膜を軽く綿棒でこする膣ぬぐい液検査もしくは尿検査になります。
抗生物質を注射、点滴します。
コンドームを使用することが大切です。
無症状で感染していることもありますので、不特定多数のパートナーがいる場合は定期的に検査をすることをおすすめします。
淋菌がのどの粘膜に感染するために起こります。
症状がある場合は、のどの腫れ・痛み・発赤、微熱などの風邪に似た症状があります。症状が全くないこともあります。
性的接触による粘膜の直接接触が感染経路になります。
2日から7日前後の潜伏期間があります。
うがい液による精密検査をおこないます。10秒ほどうがいした液を口に含み、コップに戻します。
当院では、検査結果はネットで確認することができます。検査結果を知るために、来院する必要がありません。
検査結果はこちら保険適応であれば、自己負担は3割になるため、2400円前後になります。
3000円(税込)になります。
抗生物質を点滴します。
保険適応であれば、自己負担は3割になるため、点滴は1200円前後になります。
飲み薬を処方された場合、調剤薬局にて1000円前後になります。
抗生物質の点滴は、9000円(税込)になります。
耐性菌といわれる、抗生物質が効きにくい淋菌が増えています。スーパー淋菌などとも従来の抗生物質では、症状は軽くなるにしても治りきらないこともあります。
淋病を疑わせる症状があれば、男性であれば、泌尿器科や性感染症内科を、女性であれば、婦人科や性感染症内科をご受診ください。
当院泌尿器科では、男性の淋菌性尿道炎、男性および女性の咽頭淋病の検査や治療を保険診療もしくは自由診療しています。
点滴(セフトリアキソン)ご希望の場合は、午前10時から午前12時、午後2時から午後5時までにクリニック受付へお越しください。
女性の淋菌性子宮頸管炎の検査や治療はおこなっていません。
淋菌性子宮頚管炎の治療は婦人科を受診してください。