「じんましんのかゆみが辛い」
なかなかかゆみが治まらず、掻き壊して、余計広がってしまうという悪循環に陥りがちです。
薬を飲まないで我慢していると、ストレスや睡眠不足で生活に支障をきたしてしまうこともあります。
「じんましん」について、原因、治療、予防、注意点などを解説しています。
2分ほどで読めますので、ご一読ください。
なんらかの要因により、真皮のマスト細胞からヒスタミンという物質が放出されることにより、引き起こされます。
じんましんの80%ほどが原因不明で、特発性じんましんと呼ばれています。
赤ちゃん・子供から大人まで幅広い年齢層に起こります。
蕁麻疹が誘発される原因はさまざまなものがあり、どの原因で起こるのかは体質など個人差があるものです。
卵や小麦、甲殻類といった食べ物のアレルギー反応の場合もあれば、抗生物質や解熱鎮痛剤などの薬剤で起こる場合もあります。
また、汗や日光、衣類の圧迫や擦れなどの刺激で起こる場合もあれば、ストレスや過労など心因性のことが誘発の原因になる場合もあります。
ウイルスなどの感染症、月経なども関係していることもあり、誘発原因はさまざまです。
じんましんは、いくつかの種類に分けることができます。
特発性じんましんのうち、発症して1ヵ月以内のものです。
特発性じんましんのうち、1ヵ月以上持続するものです。
気温の低い場所にいたり、冷たいものに触れたりすることにより引き起こされます。
皮膚の温度が上昇することにより引き起こされます。
入浴後や就寝時は体温が上がるため、悪化しやすい傾向にあります。
ストレスが原因となり引き起こされます。
食べ物や薬剤のアレルギーにより、引き起こされます。
運動や入浴などにより、汗をかくとでます。ピリピリ、チクチクなど痛みを伴うこと多いです。
圧迫や摩擦により生じます。
くちびる、お腹、太もも、腕など皮膚の柔らかい箇所に、虫刺され、みみずばれのようなかゆみを伴う赤みや腫れが生じます。全身に広がることもあります。
かゆみ以外にも、チクチクする、ヒリヒリする、痛みを感じることもあります。
湿疹と異なり、数十分~1日以内に跡を残さずに元の状態に戻るのが特徴です。
呼吸困難などのアナフィラキシーショックに陥れば命の危険もあるので、迅速な治療が必要です。
蕁麻疹は一度発症しても、通常は一時的で長期化することは多くはありませんが、中には慢性化して慢性蕁麻疹となることもあります。
じんましんの写真、画像は、じんましん(皮膚科Q&A) に掲載されています。
アレルギー検査をしても、原因が特定されないことがほとんどであるため、当院では特殊な検査しておりません。
市販薬でなかなか治らないことも。
抗ヒスタミン薬はドラッグストアなどで市販されていますが、中にはなかなか治らずに、皮膚科を訪れる方もいます。
食物アレルギーなど特定のアレルゲンで蕁麻疹を引き起こしているような場合には、血液検査を行う場合があります。
抗ヒスタミン薬を内服します。
治療薬は、医師の指示に従って内服してください。
蕁麻疹が出ると強い痒みを伴いますが、引っ掻いてしまえば蕁麻疹の範囲が広がってしまう可能性があります。
痒みがある場合には冷やすことで一時的に痒みが緩和することが期待されます。
ただし、寒冷蕁麻疹の場合には冷やすことは避けてください。
再発しないようにするには、蕁麻疹を誘発する原因を避けます。
原因が特定できる場合には、その原因となる物質を避けるようにしましょう。
衣類の摩擦や圧迫などの刺激で起こるような際には、摩擦や圧迫のない衣類を選びます。
ただし、蕁麻疹の原因が分からないようなケースもあります。
職場や生活の環境が知らずにストレスになっている場合もありますし、睡眠不足が関係している場合もあります。
日常的にストレスを溜めないようにして、規則正しい生活リズムを心掛けましょう。
蕁麻疹が現れている時に入浴をすると血流が良くなるので痒みが増す恐れがあります。
また、蕁麻疹を重症化させないためにも放置せずに、皮膚科で治療を早めに受けることも大切です。
一般的な効能の強さ、弱さのデータはありますが、強い薬ほど眠気が強く、弱い薬ほど眠気が少なく傾向があります。
個人差もありますので、もし効きがいまいちだったり、眠気が強すぎたりしたら、薬を変更して、ご自身にとって合う薬を選択していきます。
また、かゆみが強い場合は、一時的にステロイドを内服することもあります。
塗り薬(外用薬)は皮膚の最も表面の表皮だけでなく、真皮まで届きにくいため、強い効果が見込めません。内服薬が必要になります。
呼吸がしにくい、息苦しいなどの症状がある場合は、気道にもむくみが起こり狭くなっている可能性があります。
窒息してしまうこともありますので、そのような症状がある場合は、救急車を呼んで、救急病院で治療を受けるべきです。
じんましんが収まらないときは、早めに皮膚科へおかかりください。
当院皮膚科では、じんましんに対して飲み薬による治療をおこなっています。お気軽にご来院ください。